通常シルバー人材センターと発注者と行う契約です。
シルバー人材センターが、発注者から業務を受注し、その業務を会員に請け負わせる方法により行います。
シルバー人材センターは、発注者と業務の完成を目的とした請負契約を締結し、その業務の完成を目的とした請負契約を会員と締結して業務を実施します。
会員は請け負った業務を自らの裁量で完成させるため、発注者は会員に指揮命令できません。
シルバー人材センターが、発注者から業務を受注し、その業務を会員に委任する方法により行う形態です。
シルバー人材センターは、発注者と事務の実施を目的とした委任契約を締結し、その事務の実施を目的とした委任契約を締結して業務を実施します。
会員は委任を受けた事務の実施を自らの裁量で行うため、発注者は会員に指揮命令できません。
シルバー人材センター連合では、シルバー人材センター会員のみを対象として、「臨時的・短期的な就業」「その他の軽易な業務にかかる就業」の範囲において労働者派遣事業を行っています。
高齢者の多様な働き方に対応した雇用・就業機会を確保するため「高齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律(平成16年法律第103号)」が制定され、シルバー人材センターにおいて、届出により労働者派遣事業を実施することができるようになりました。
この制度は、シルバー人材センター会員がシルバー人材センター連合と雇用関係のもとに、派遣先の事業所等で指揮・命令を受けて働くという、現在の受託(請負・委任契約)方式による就業とは全く異なる仕組みです。
シルバー派遣事業の実施主体(派遣元)は、シルバー連合となります。
シルバー連合では、県下シルバー人材センターを活動拠点とし、活動拠点内に派遣事業実施事務所を置き、シルバー派遣事業を実施しています。
また、シルバー派遣事業は、シルバー連合の構成員である県下シルバー人材センターの会員のみを対象として、シルバー事業の一環として、その働き方の選択肢を増やすことを目的に実施しているものです。
指定された業種 (日本標準産業分類の中分類) |
指定された職種 (厚生労働省職業分類の中分類) |
指定された地域 |
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52−飲食料品卸売業 56−各種商品小売業 87−協同組合(他に分類されないもの) |
D−32 商品販売の職業 H−54 製品製造・加工処理の職業 K−76 清掃の職業 K−78 その他の運搬・清掃・包装等の職業 |
福井県内全市町 |
85−社会保険・社会福祉・介護事業 87−協同組合(他に分類されないもの) |
I−66 自動車運転の職業 | 福井県内全市町 |
11−繊維工業 13−家具・装備品製造業 14−パルプ・紙・紙加工品製造業 29−電気機械器具製造業 32−その他の製造業 53−建築材料・鉱物・金属材料等卸売業 |
C−27 生産関連事務の職業 H−54 製品製造・加工処理の職業 H−57 機械組立の職業 K−75 運搬の職業 K−78 その他の運搬・清掃・包装等の職業 |
福井県内全市町 |
派遣労働者には、労働者災害補償保険が適用されますが、原則、雇用保険及び社会保険(健康保険及び厚生年金保険)は就業日数又は就業時間が短いため適用されません。
ただし、福井県知事の指定を受けて要件緩和された業種・職種で就業される場合は、平成 28年4月1日施行の雇用保険法等の改正により、31日以上の雇用契約かつ週 20時間以上の場合は雇用保険が適用されます。また、労働時間・労働日数ともに一般社員の4分の3以上の就業をする場合は雇用保険・社会保険が適用されます。
項目 | シルバー派遣事業 | 請負・委任による就業 |
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仕事の期間・内容 |
臨時的・短期的な就業 (概ね月10日以内) 又はその他軽易な業務 (概ね週20時間未満)(注) |
臨時的・短期的な就業 (概ね月10日以内) 又はその他軽易な業務 (概ね週20時間未満) |
雇用関係の有無 | 福井県シルバー人材センター連合と雇用関係あり | 無し |
発注者の指揮命令 | 受ける・できる | 受けない・出来ない |
発注者との混在作業 | 混在して作業してよい | 混在して作業してはならない |
事故の際に適用される保険 | 労災保険 | シルバー保険 |
発注者との契約当事者 | 福井県シルバー人材センター連合 | 各シルバー人材センター |
雇用保険・社会保険の適用 | 無し | 無し |
会員に対する報酬 |
賃金(給与所得) 源泉徴収の対象となる |
配分金(雑所得) 源泉徴収に対象とならない |
(注)シルバー人材センターが扱う業務の要件が平成28年4月1日から、派遣・有料職業紹介に限り、週 40時間までの就業を可能とする要件に緩和されました。この要件緩和は、厚生労働省が定める基準に適合する場合、都道府県知事が対象となる市町村ごとに業種・職種を指定されることにより、週40時間までの就業が可能となります。
シルバー人材センターでは、受託事業、有料職業紹介事業、シルバー派遣事業など会員や発注者のニーズに合わせて多様な働き方が選択できます。
平成26年8月1日より福井労働局の受理を受け有料職業紹介事業を実施することとなりました。
従来の無料職業紹介とは異なり、有料で職業紹介を行います。
有料職業紹介の対象となる求職者は60歳以上の定年退職者等です。
また、求人の範囲は、「臨時・短期的・軽易な業務に係る就業」のみ求人の対象となります。
通常の受託事業に馴染まない仕事内容については、有料職業紹介事業、一般労働者派遣事業で取り扱うことができます。
なお、シルバー人材センター連合の有料職業紹介により就職された方については、その就業の性質上、雇用保険、厚生年金保険、健康保険の被保険者とはなりませんが、労災保険適用事業所においては被保険者となります。
詳しい内容については、最寄の下記事務所にお問い合わせください。
●職業紹介の定義中の字句の説明等
シルバー人材センターが行っている受託事業において、複数のシルバー人材センターにまたがる仕事については、シルバー人材センター連合が一括契約を結ぶことができます。
このことにより、複数のセンターとの契約・支払等は不要となり、シルバー人材センターをよりご利用いただきやすくなりました。
ご依頼できる仕事の内容は従来と変わりません。
シルバー人材センター連合が県内シルバー人材センターとのコーディネート業務を行い、従来と変わりないサービスをご提供させていただきます。